宅地造成について
農地を宅地造成したい
農地を宅地造成する為には、都道府県知事による許可が必要です。
(大村市は市街化区域等ではなく、未線引き区域のため「届け出」ではなく、「許可申請」が必要です。)
具体的には農業委員会を通じて長崎県知事の許可を得る事となりますが、実務では行政書士等に依頼して許可をもらっているのが現状です。
たまに本人が直接申請して許可をもらう方もおられますが、業者に依頼しても許可申請自体は比較的安価なので、仕事をされている方は業者に依頼するのが一般的です。
農地転用許可に要する費用
農地転用のみの費用に関しては意外と安価で、私が知っている範囲では大村市内の行政書士に依頼して7万円から10万円程度のようです。
この場合の金額は、測量・分筆登記を必要としないケースで、農地転用許可がおりる範囲の地積(150平方米)の場合です。
転用する農地が広くて許可を得る部分を区切らなければならない場合は、その部分の土地の地番を新たに作る必要があるので、その分の測量費用及び分筆・登記費用が別途必要になってきます。20万円から土地が広い場合は数十万円以上になる場合もあります。
実務上、農地の許可申請に関しましては測量業務が必要になってくるため、行政書士の資格を持っている土地家屋調査士に依頼するケースが多いようです。
たいていの土地家屋調査士は、行政書士資格も併せ持っています。
造成工事の費用について
宅地造成の費用は土地の高低差の大小・近隣道路や上下水道の整備状況で大きく変わってきます。
個人の小規模な住宅用地1区画のみ場合、建築基準法に準じた道路に接している土地は安くすみますが、遠くから水道を引き込まなければならない場所や、道路と敷地の高低差が大きい場合(2m以上)は、かなりの工事代の差が発生します。
造成工事に精通した業者とそうでない業者では、金額にかなりの差が出てきますので、土木工事業者選びは慎重にしたいところです。
が、あくまでも業者任せでなく、事業者自身も過去に開発された色々な宅地造成地見て勉強するする事が重要になってきます。
企画・設計の重要性
前章でも書いたとおり、宅地造成(開発)は、企画・設計が非常に重要になってきます。
全てを工事業者に任せるだけでは、建物が建った後に「ここはこうしとけば良かった」というミスに気付くことが多々あります。
建物が建ってからでは取り返しがつきません。
当然に工事をする土地の設計図面は、専門の業者(設計士・土木業者・土地家屋調査士等)が描くのですが、図面を作るのが仕事で、住みやすいいい宅地を作る事ではありません。
いい宅地(価値ある土地)を作るのは施主の仕事です。
設計士さんに依頼する際は、施主の意図をハッキリ伝え、よく協議して図面を完成させる事が重要です。
建物を建てる人の立場にたった企画・設計を行ってもらいましょう。